事例紹介:A社様

-研修への投資効果を測定する

研修のROI(投資効果)は958%

研修を企画しているご担当者の多くが、その成果をどう把握すべきか、そして成果を挙げるためにはどうしたらよいのか悩んでおられます。ましてや、研修の成果を定量化して、費用対効果を算出するのは難しい、無理だという声がよく聞かれます。一方、この不景気の中、経営層からは「研修にこれだけのお金を使っているが、どれほどの成果が出ているのか」というプレッシャーが振りかかっている組織も少なくありません。A社では、ここ何年かPFCのファシリテーション研修を定期的に開催していただいています。研修終了時の受講者アンケート結果の満足度では、A社の他の社内研修に比較しても高い評価をいただいていたものの、A社の研修担当の方々は「研修で学んだことが、その後あまり職場で活かされていないのでは?」ということを気がかりに思っておられました。そこで、今回は、研修中に「実践に向けての課題とその対処策」を検討することと、事後課題の設定と2点の変更点を設け、さらに研修終了1~2ヶ月後に追跡調査を行い、受講者に次のような質問に答えていただきました。
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  • 研修受講後、会議の運営方法に変化が生じたか
  • それによって会議のアウトプットの量はどれほど増えたか
  • それによって会議に使う時間はどれほど削減されたか
    等 結果が下の表です。

 

研修の結果、職場で大きな成果が出ていることがわかります。特に会議時間削減については、会議時間数や会議参加人数、人件費など幾つかの前提条件を仮説的に置いて金額換算をしてみると、1,821万円という数字が導き出されました。これを研修費用(PFCへの支払い+受講者の人件費)で割ると、ROI(投資効果)は958%となりました。と同時に、金額換算はできませんが、会議時間以外の要素、例えば会議のアウトプットなどはおおよその試算では33.5%増えていますから、実際のROIは958%以上であったとも言えます。

会議がテンポよく進み、話をまとめられるようになった

その他の追跡調査では「具体的に、会議にどのような変化が生じたか」についてコメントもいただきました。その一部をご紹介しましょう。

  • アジェンダを3日前に送るようになった。
  • 役割を決めるようになった。
  • 傾聴を意識するようになった。
  • 会議がテンポ良く進むようになった。みんなの意見を聞くようになった。
  • 会議の目的が明確になることにより、メンバーからの発言が曖昧でも話をまとめられるようになった。
  • 議題毎にポイントをおさえ、まとめることで、週のアクションプランの明確化が図られた。また、時間管理と、事前のすり合わせにより、会議の時間の短縮にもつながっている。

アジェンダを作成することにより、事前準備や当日の流れなどを想定することができるようになり、必要な準備やすり合わせができるようになった。また、メンバーにも研修内容のフィードバックを行った結果、会議への参加姿勢に変化がみられた。

組織によって成果に差が出る理由は?

ところで、PFCのファシリテーション研修を受けた全ての会社でこのような結果が出ているわけではありません。受講者の大半が「研修は良かったが、職場では活用できていない」という企業もあります。なぜ同じ研修をしているのにこのような差が出るのでしょうか?PFCでは現在いくつかの仮説を立てて、この原因を検証中ですが、そのひとつにA社の例にもあるように「受講者の上司による研修前後のサポートの有無」があります。
case_table2右の表は、ASTD(American Society for Training & Development)の調べによるもので、研修効果を高めるために影響を及ぼすインパクトを、横軸に研修受講前、受講中、受講後の時間軸を、縦軸には受講生の上司、研修講師、研修受講者本人、をとってマトリックスを作った場合、どのようなインパクトの順番になるかを調査したものです。

このデータからも研修の成果を出すのに重要な要素のひとつが、受講者の上司の研修前後の関与度合いであることがわかります。PFCが日本で販売代理店を務めるシチュエーショナル・リーダーシップIIの研修においても、数値でその影響がはっきりと見えた事例があります。