Web版 組織開発ハンドブック
2022.06.04(土)ソーシャル組織開発
ウェルビーイング
ウェルビーイングとは
ウェルビーイング(well-being)とは、心身ともに良好な(well)な状態(being)にいることを意味する。幸福と訳されることも少なくないが、幸福にはハピネス(happiness)という単語もあり、ハピネスは「その瞬間の充たされた気持ち」のことを指すのに対し、ウェルビーイングはその状態が維持されているかが問われる。
経営においてESGが注目されるようになる中、従業員のウェルビーイングは、「S」(ソーシャル)における最重要項目の1つだ。従業員の怪我や病気、特にメンタルな病いによって生じるコストや機会損失の大きさや、心身ともに良好な状態にある従業員の生産性や創造性の高さを考えると、ウェルビーイングが企業業績に影響を与えることは想像に難しくない。
ウェルビーイングの4つの要素
ウェルビーイングは次の4つの要素から成る。
①メンタル・ウェルビーイング=精神力
頭や心の状態であり、困難に直面したときに対応できる力。
②ソーシャル・ウェルビーイング=社会性
他者と関係を構築し維持できているか。自然体で他者と交流できるかが鍵。
③ フィジカル・ウェルビーイング=身体面
過度に疲れたり痛みを感じたりすることなく日々活動できる力。栄養、運動、安全などに関わる。
④ フィナンシャル・ウェルビーイング=金銭面
現在ならびに将来に渡って不安を感じることのない程の金銭的備えや見通しがあるか。
なお、これらに加え、「キャリア・ウェルビーイング」が5つ目の要素として挙げられることも多い。