お知らせ

2023.10.17(火) お知らせ

最近のパーパス浸透支援~ パーパス浸透をマネジメント教育に実装する3つのアプローチ

 猛暑の余波が残りながらも10月に入りました。今期の施策の実行が最終コーナーを周った皆様も多いかと思われますが、皆様の施策の中に「パーパス経営」に紐づいたものはあったでしょうか?パーパス経営そしてそれにつながる人材育成は来年度も引き続き人と組織領域の重点領域であることでしょう。PFCでも今期は様々な企業でパーパス浸透支援を行っています。いくつかをご紹介しましょう。 

価値観浸透の鉄則は「双方向」

 パーパスをはじめとする組織の価値観を浸透する際の鉄則は、一方通行型ではなく双方向型です。つまり、組織の価値観を社員に教え諭すのではなく、まずは社員一人一人が自分の価値観を明確にし、その上で、組織のそれと照らし合わせ自分で考えることを通じて、組織への自律的参画の意義を見出すことが重要です。

 パーパス浸透においても、まずは社員各自が、仕事を行う上で何を大切にしているか、仕事を通じて社会にどう貢献したいかを明らかにすることから始めます。これによって組織に過度に依存することなく、「自分は何ができるか、何がしたいか」を考えさせ、エンゲージメント向上やキャリア自律にもつなげることができます。

アプローチ1:管理職がファシリテーターとなって対話を促進するパーパス浸透

 双方向の対話がカギとなると、パーパス浸透におけるファシリテーターの役割が重要になります。PFCは、講師/ファシリテーターを派遣して、パーパス浸透ワークショップを実施しています。同時に、管理職に対話型のコミュニケーション・スキルやファシリテーション・スキルを教育して、パーパス浸透を行っていただくための動画教材制作やファシリテーション・スキルのトレーニングも行っています。

 管理職がファシリテーターになってパーパス浸透を行うことのメリットは、何といっても「会社の本気度が伝わる」ことに尽きます。他方、社員へのインパクトが管理職の力量に依存する側面も否めません。管理職の対話力やファシリテーション・スキルの向上を同時に図っていく取組となります。

 PFCは、長年にわたり環境問題に取り組まれてきた化学メーカー様での、管理職がファシリテーターになって実施する本気のパーパス浸透を支援しました。事務局の方へのインタビューも含めた記事を今後ご紹介する予定です。

アプローチ2:海外現地法人でパーパスを浸透ー海外次世代経営リーダー教育の一環として

 グローバル企業の場合、「海外現地法人でのパーパス浸透は、本国での浸透が終わってから」と考えがちですが、海外現地法人の次世代経営リーダー育成プログラムの中で、パーパス浸透を未来の経営リーダーに不可欠なテーマとして取り上げることで、パーパス浸透をグローバルに加速化することもできます。「海外はいつも後回し」という悪評を打破する機会にもできます。

 最近おてつだいした事例としては、数か月にわたる海外現地法人の経営リーダー候補者向けプログラムあがります。現地法人でのパーパス浸透をアクション・ラーニングの形で盛り込んだもので、各受講者は各国のそれぞれの職場でパーパス浸透に取り組み、職場ワークショップを実施。効果測定も行い、振り返りを通じて、パーパス浸透の組織経営における意義・理解を深める、というプログラムでした。

アプローチ3: 管理職昇格者研修プログラムに組み込む

 PFCで最も支援事例が多いのが、管理職教育、とりわけ昇格者研修において、パーパス経営を盛り込むカスタマイズ研修です。人事・教育担当の皆様は、課長層・部長層が自社のパーパスを誰よりも理解し、自分の言葉で語ることを期待されていることと思います。通常のリーダーシップ研修に「パーパス浸透」のパートを追加し、「自社のパーパスと自分のパーパスの接点を語る」「部下の個人パーパスを引き出す」「パーパスを軸に、部下のエンゲージメントを高める」ために必要な知識とスキルをおつたえするプログラムが、多数の企業に導入されています。

それぞれの実施プログラムの内容について詳しくお知りになりたい方は、お気軽にお問い合わせ下さい。また、4月に行われたウェビナーでは、自身のパーパスを明確にし、それと関連付けて企業のパーパスを認識することで、より力強いリーダーシップを発揮する人材を育成する「パーパス・リーダーシップ研修」について詳しくご紹介しています。現在、アーカイブ動画をご覧いただけます。こちらからお気軽にお申し込みください!


桑山 政嗣(くわやま まさし)
ピープルフォーカス・コンサルティング 
執行役員
シニア・コンサルタント