コラム

2023.06.01(木) コラム

イノベーションを起こすカギはエフェクチュエーション!ウェビナーレポートをお届けします!

 多くの人事部の方々にご参加いただいた5月26日開催のウェビナー「日本が再び世界で輝くためのイノベーションを起こす秘訣は?」。ウェビナーに参加できない方からも、様々なお問い合わせをいただきました。イノベーションに関する日本の課題をあらためて認識する機会となり、イノベーションを起こすための人材の育成について、すこしでも皆様の会社での取り組みのヒントになればと思っております。

 まず日本でイノベーションが下火になっている理由の一つに、イノベーションに関する様々な誤解と誤認識があることが関係しているのではないかという仮説を、松村卓朗(PFC代表取締役)が提示しました。
 そもそもイノベーションという言葉をはじめて世に出したシュンペーターの定義は「ニューコンビネーション」、つまり、既存の知と知の組み合わせです。連綿と歴史を積み重ねてきた大企業においては、イノベーションの源泉となる「新しい組み合わせ」が生まれにくい状態に陥っており、越境し、異質と交わることが不可欠なのではないかと問題提起しました。
 また、「エフェクチュエ―ション」についても触れました。「エフェクチュエ―ション」は、サラス・サラパシー教授が提唱するもので「起業家精神は育成できる」という考え方に基づいて、成功した起業家たちに共通する考え方を体系化しています。これまでの経営学では「起業家は育成するものではなく、発掘するものである」と考えられていたので、エフェクチュエ―ションは、起業家育成教育に大きな一石を投じる考え方となっています。

 続いて、カンボジアのキリロム工科大学の理事長・ファウンダーである猪塚武さんから、イノベーションをテーマに、ご自身のご経験に基づくストーリーや、独自のお考えや日本企業へのアドバイスを、語っていただきました。自らがシリアルアントレプレナー(連続起業家)である猪塚さんの言葉は非常に刺激的かつ示唆に富むものばかりで、世界のスピードでイノベーションを起こしていくためには、「日本は自らを新興国と定義すべきではないか」という言葉は印象に残りました。
 また、「既存の事業を運営するのに必要な考え方は“コーゼーション(因果論)”であり、不確実性下では必ずしも有効ではない。“エフェクチュエ―ション”を知らないことが、イノベーションを阻む要因になっている」という的を射た指摘もありました。

 その後は「では実際にどうやってイノベーティブな人材を育成するか」をテーマに、キリロム工科大学とPFCが共同で提供するプログラムであるGCEPが、なぜイノベーション人材育成のソリューションの一つとなりうるのかについてご説明しました。
猪塚さんがQ&Aの中で答えていた、「イノベーションに長けた人の近くにいる」ことと「賢い失敗をスピーディに経験する」ことがイノベーション人材育成のカギであり、まさにそれに資するプログラムとなっていることをご理解いただけたと思います。

 イノベーティブな人材づくり、イノベーションを起こせる人材育成を目指すGCEPプログラムの資料や詳細説明をご希望の人材育成担当者の方は、お気軽にフォームもしくはメール(pfc@peoplefocus.co.jp)にてお問い合わせ下さい。

今回のウェビナーに関連したコラムもご参照ください:
イノベーションを実現できる次世代経営リーダーの育成!~「GCEP」で越境体験×経営修行を~