お知らせ

2025.06.02(月) お知らせ

■若手社員のキャリア自律支援に向けた実践事例集 ─HRのための「セルフリーダーシップ・チェックリスト」も進呈中!  

若手社員の「受け身な姿勢」に困っていませんか?

「最近の若手は、自分で考えて動こうとしない」「キャリアの方向性に迷っているようだ」——
こうした声が、業種を問わず多くのクライアントから聞かれるようになっています。
特に30歳前後の社員は、主任昇格や配属転換といった節目の時期を迎え、将来のキャリア形成において重要な判断が求められるタイミングです。
この時期に“セルフリーダーシップ”を育むことは、本人の成長だけでなく、組織への定着や貢献度の向上にも直結します。
本記事では、若手社員のキャリア自律を支援するために、最近セルフリーダーシップ研修を導入した4社の事例をまとめました。
後半ではセルフリーダーシップを育むために必要な6つの要素についてもご紹介します。

1. セルフリーダーシップ研修を導入した4社の共通点は?

今回ご紹介する4社にはいくつかの共通点が見られました。

  • **キャリアの「自律支援」**を主目的としている
  • **「自己理解の深化」**を研修設計の中心に据えている
  • 30歳前後というキャリアの転機を意図的に活用している
  • 若手のキャリア課題に対して、組織として戦略的にアプローチしている

設計にあたっては、単なるスキル習得ではなく「キャリア形成の質」を高めることが目標のひとつに置かれていたのが特徴のひとつです。


2. アセスメント+対話の設計がカギ

研修の実施にあたっては各社とも様々なツールを用いました。使用されたツールは企業ごとに異なりますが、いずれも「客観的な自己理解」と「上司との対話」を重視していました。

  • A社・B社:職務能力アセスメントと180度フィードバックを組み合わせて設計。自己認識の深掘りに加え、他者からの評価との比較により気づきを促進。
  • C社:アセスメントツールのみを使用。180度フィードバックは事後課題として、上司との対話を通じて補完するスタイルを採用。
  • D社:性格タイプ診断と上司からのフィードバックを活用し、会社の求める人物像とのギャップを可視化する構成。

設計の違いはあるものの、「主観と客観を繋ぐ仕組み」と「上司との関係性構築」が意識された内容となっていたのが特徴的です。

4社の事例からはそのほかにもさまざまな示唆がありましたので、いくつかをご紹介しましょう。

他者からのフィードバックの活用

すべての企業に共通していたのは、「自己理解」を出発点とするキャリア支援の設計です。
アセスメントツールを用いて、個人の強み・特性を客観的に把握させたうえで、キャリアの方向性を内省する機会を提供していました。
特に、各種診断ツールの活用によって、納得感の高い自己認識が得られる設計が目立ちました。

他者からのフィードバックの活用

180度フィードバックや上司評価が取り入れられた企業では、自己評価とのギャップに気づいた例が多くありました。それによって「自分では気づかなかった強み」や「周囲が期待していること」が明確になり、行動変容やキャリアビジョンの具体化へとつながったようです。

上司との対話を促す設計

C社・D社では、上司とのコミュニケーション不足が課題となっていましたが、研修を通じて「上司が自分をきちんと見てくれていたことに気づいた」「これまで表に出てこなかった期待を初めて知った」といった反応がありました。
こうした仕掛けが、組織内の信頼関係再構築のきっかけにもなっている点が注目されます。

他者からのフィードバックの活用

アセスメント結果から「思考力や巻き込み力は弱いが、実直さやチームワークは強い」といった傾向が出たケースでは、組織の文化や地域性(県民性)が大きく影響していることが示唆されました。こうした結果は、個人育成にとどまらず、組織風土の見直しや人材戦略の再設計にも活かせる材料となっています。

30歳前後は導入の好機

今回の事例で共通していたのは、対象者の多くが30歳前後であったことです。 
この年代は、主任昇格やキャリアの選択における転機であり、マネジメント志向とスペシャリスト志向の分岐点にあたるため、自己理解を促すことで今後の方向性をより主体的に考える契機となりました。 
また、リスキリングやキャリア再設計の観点からは、シニア層を含む幅広い世代にも有効であるという実感もありました。 

ツールの選定は目的に応じて柔軟に

使用されるツールは企業ごとに異なりましたが、いずれも「目的に応じた使い分け」をご提案しました。重要なのは「ツールの種類」ではなく「設計思想」。「何を使ったか」より「どう使ったか」に焦点を当てることが、より本質的な学びにつながります。

セルフリーダーシップを育む6つの要素
若手社員が“自ら動く”ようになるためのスキルとマインドセット

自律的に動ける人材はどう育てる?

では実際に「自分で考えて行動できる若手」を育てるためには、どのような要素が必要なのでしょうか。そのために必要なのが以下の6つの要素です。

詳しくはブランチャードジャパンの記事をご覧ください
Z世代に響く関わり方とは?若手が自ら動き出す職場のつくり方 | Blanchard Japan

「個人育成」を超えて「組織育成」もできるセルフリーダシップ研修

セルフリーダーシップ研修は個人のスキルやキャリア開発はもちろん、次のような多層的な効果をもたらしてくれます。

  • 若手のキャリア自立を支援 
  • 上司との関係性を再構築 
  • 組織文化や特性の可視化による戦略への示唆 
  • 人材育成と離職防止の両立を実現 

セルフリーダーシップ研修の導入をお考えの方に「HRのためのセルフリーダーシップチェックシート」を差し上げています。こちらからお気軽にお申し込みください(ブランチャード事業部のサイトが開きます)。