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2023.07.20(木) お知らせ

■ ハイブリッドなチーム運営で成果を出す!ハイパフォーマンスチーム作りのコツ~アーカイブ配信

ハイブリッドなチーム運営に苦悩するリーダー

 多くの企業でハイブリッドなチーム運営に苦労するリーダーの声を聴きます。ハイブリッドチームとは、メンバーのロケーションが分散していて、チームのコミュニケーションがオンラインとリアル(対面)で混合しているチームのことを指します。

 ハイブリッドな働き方は、社員の働きやすい状況に沿って力を引き出すことで個人の力を引き出し、従業員の満足度向上にもつながる、コロナ禍を機に多くの企業で定着しつつある働き方です。また、多様な働き方を奨励することで優秀な人材の確保や離職率の低下にもつながることも期待されています。ロバート・ウォルターズ・ジャパンの調査では、国内173社(外資系・日系グローバル企業)のうち、86%は「コロナ後も在宅勤務制度を継続する」と回答しています。(出所:ハイブリッド勤務に効果的なチームワークを築く方法|外資系・日系グローバル企業への転職・求人ならロバート・ウォルターズ (robertwalters.co.jp)

 一方で、ハイブリッドチームの運営による様々な課題も浮き彫りになっています。PFCがハイブリッドチームを率いるリーダーにお話を伺うと、以下のような難しさが浮き彫りになります。

  • 理解していると思ったら、違う方向に猛進していて、共有を受けて驚愕した
  • リモートワークのメンバーの状況を把握しようとマイクロマネジメントになりがち
  • 出社メンバーとリモートワークメンバーの間で、情報格差が生じてしまっている
  • プロセス評価に悩む
  • チームの一体感やチームワークの相乗効果が生まれづらい

などです。皆さんのチームではいかがでしょうか。

 これらはハイブリッドだから起きた問題ではなく、ハイブリッドチーム運営になったからこそ、これまで見過ごしてきたチームの課題が浮き彫りになってきたとも言えるでしょう。

 今後、リーダーはこれまでのチームマネジメントの方法に加え、“職場メンバーが一堂に集まって働かない”という、ハイブリッドチームならではの部分への対応方法を身につけていく必要があります。

ハイブリッドチームの4つの落とし穴

 ハイブリッドチーム運営をするにあたっては、4つの落とし穴に留意する必要があります。

1.関係構築の機会が限定的。放っておくと関係性が希薄になりがち

 上司と部下、チームメンバー同士ともに直接接する機会が減り、かつ勤務時間も様々になっているハイブリッドチームでは、まず生まれやすい課題です。ジョージタウン大学のクリスティーン・ポラス教授の調査は、コロナ禍前と後の職場における自身のコミュニティ意識が37%低下したことを明らかにしています。また、職場へのコミュニティ意識を持っている人の方が、持っていない人と比べて、仕事で成功する可能性が58%、エンゲージメントが55%、今の会社にとどまる可能性が66%高いとされています。(出所:「職場のコミュニティ意識を高める方法」DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー)

 管理職やリーダーにとって、自チーム内の関係構築を維持し、コミュニティ意識を保つことは、チームの生産性に関わる課題であると言えるでしょう。
 コミュニティ意識を醸成するためには、お互いの弱みをさらけ出し、高い成果に向けて本音で議論できる、心理的安全性が担保されていることが必要です。リーダーはチームを観察し、このような状況を阻む障害に対するアンテナを立て、チームの状況に合わせて、リアル/オンラインを使い分けて相互理解の機会を作ることが求められます。

2.ビジョン、目的、目標、意図が不明確であると、誤解のまま突き進むリスクが高い

 ハイブリッドチームでは、チームメンバーが異なるロケーションにいるため、理解の齟齬があっても発見しづらいという難しさがあります。そのため、対面のみのチーム以上に、ビジョンや目的、目標などの方針を一人ひとりが明確に理解し、自分の業務に紐づけていなければなりません。

 ここでリーダーに求められるのは、聞き手を想像して意図を明確に伝え、期待値のブレを極力なくすコミュニケーション力です。背景や目的、メンバーに求める具体的な目標やアクションを明確にして伝えるのみならず、相手から意見を引き出し、理解度を確認して認識をすり合わせる双方向コミュニケーションのスキルが不可欠です。

3.ロケーションから生じる情報格差が非効率や不満を生みやすい 

 ハイブリッドチームの難しさの一つに“情報共有”があります。一般的に対面でコミュニケーションをとっている人同士で情報交換が活発になりがちで、その情報がオンライン上のメンバーに共有されなかったり、オンライン側の意見が反映されづらくなります。それによってオンライン側のメンバーが孤立感を感じたり、業務が一部に偏ったり、連携が機能不全に陥るなど、チームの生産性や相乗効果の足を引っ張る要素が増大するのです。リーダーはこれまで以上にムリ・ムダ・ムラがないかを意識し、改善するための介入をしていく必要があります。

 そのためには、いつ、誰が、何を、、、など、文脈に依存せず具体的に言語化する「ローコンテクストなコミュニケーション」を皆がするよう働きかけ、チームが効果的に連携できるような話し合いをする機会を意図的に作っていくことが重要です。

4.雑談からの気づきやアイデア創造といった、偶発性のメリットが生まれにくい

 斬新なアイデアや、見落としていたリスクなどは、立ち話や休憩中の会話など、会議中よりも、ちょっとした雑談の中で生まれやすいものです。しかしながらそのような場は、ハイブリッドチームでは自然発生的に生まれにくいものです。そのためリーダーは雑談の有用性を理解し、意図的にチームの知恵が結集しやすい場を作る必要があります。
 ここで重要なのは“生み出したい成果の設定”と、“環境づくり”です。生み出したい成果は例えば、“PDCAを回したい”や、“顧客視点から新しいアイデアを考えたい”などです。それによってどんな視点で話し合ってもらうと効果的かが明確になります。また、環境づくりでは、リーダーはファシリテーターに徹し、メンバーの自発性を促します。

ハイブリッドチームを効果的に運営していくマネジメントスキル

 PFCでは上述したハイブリッドチーム運営ならではの落とし穴に備え、ハイブリッドチームのリーダーとして持つべき視点やスキルを学び、自チームの強化プランを作成する研修を新たに開発しました。ハイブリッドチーム運営の実践力を高めるために、次のような特長をもった研修となっています。

  • インプットは事前学習にまとめ、集合研修時は受講者同士でのディスカッションやトレーニングに特化
  • 集合研修を2時間×3回:ハイブリッドチームに重要なチームの3要素(ベクトル、プロセス、ヒューマン)を各回で学習。学んだことを自チームで実践し、研修内で実践共有を行うアクションラーニング形式

ウェビナーの動画ご覧いただけます

6月19日に行われたウェビナー動画の配信を開始しました。
視聴申込みフォームはこちら

無料モニターセッションを開催します

お申し込みは締め切りました。

6月19日に行われた本プログラムの説明会でも、参加された研修担当者の皆さんから「ぜひ体験したい」という声を数多く頂いたこともあり、急遽、プログラム全体が体験できる無料モニターセッションを実施することになりました。

 日時:2023年8月25日(金)9:30~17:30 
 対象:社内研修の計画・企画をご担当されている方。あるいは、実際にチームを率いるリーダーの方。
 定員:10名(1社2名まで)
 実施方法:オンライン(ZOOM)
 無料モニターの参加条件:受講後のアンケートへの回答
 ※個別のご相談は引き続き承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

【この記事を書いた人】
松岡未季

PFCシニア・コンサルタント
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