お知らせ
2025.01.31(金) お知らせ
■人事は誰に、どんなタイミングでエグゼクティブ・コーチングを活用しているか?エグゼクティブ・コーチングのリアル・トレンド
皆さんの会社ではどのようにエグゼクティブの方の成長支援を行っていらっしゃるでしょうか?
集合研修、e-Learning、人事によるメンタリングやアドバイスなど、方法は様々だと思いますが、プロフェッショナル・コーチが提供するエグゼクティブ・コーチングは特に効果的な育成手法として知られています。
PFCも創業以来、様々な業界のみなさまにエグゼクティブ・コーチング・サービスを提供してきました。当初は、外資系企業からのご相談がほとんどでしたが、最近では、日系企業からのご相談も増えています。

では、エグゼクティブ人財にはどのようなニーズがあり、どんなタイミングで、どのようにコーチングを行ったらいいのでしょうか。ご相談をいただく事例から、最近のトレンドをご紹介します。
エグゼクティブ・コーチングが選ばれる3つのパターン
エグゼクティブ・コーチングのご相談をいただく場合、大きく分けて3つのニーズがあります。
一つ目は、エグゼクティブが明確な課題を抱えている場合です。例えば、「エンゲージメント調査、360度調査といったサーベイ結果が悪い」「部下が辞めてしまった」「ハラスメントが問題になっている」といったケースです。このような場合、特に社長から部長層などの特に上位の職位の方々に対して、エグゼクティブ・コーチングがソリューションとして選択されています。
二つ目は、昇格が決まり、昇格に備えて育成が必要な場合です。昇格後にスムーズに新たな役割に移行し、業務を進められるようにエグゼクティブ・コーチングで支援することが求められるのです。このような場合、コーチは、昇格を控えているポテンシャル人財にとって経験値が少なくチャレンジになりそうなタスクの特定と、そこに向けた準備をお手伝いします。
よくあるのが、事業部トップとしてビジョンや戦略の構想、そして大勢の社員に対してその構想を魅力的にストーリーテリングする、といった、経営人財ならではの新たなチャレンジへの対応です。ストーリーテリングやスピーチ・スキルの向上であれば、コミュニケーション・スキルに特化した専門のコーチが担当させていただいています。
一方、「組織事情に伴う急な昇格」といったシビアなケースもあります。このようなケースでも、着任後の関係の再構築やチームビルディングを丁寧に進めるためにエグゼクティブ・コーチングが活用されています。
三つ目は、会社として問題視している喫緊の課題とまではいかないけれど、事業部長や執行役員レベルの方々のさらなる成長のために、ご本人の取り組みを支援すべくコーチをつける場合です。最近では、長年エグゼクティブ・コーチングを活用されている製薬会社様でエグゼクティブ・コーチングを受けている方から「効果が実感できるので、次は部下に受けさせたい」というご相談もありました。
グローバル企業ではエグゼクティブ・コーチングが経営層支援の主流
外資系企業では、エグゼクティブ・コーチングは経営人財育成で最も効果的な手段とみなされていると思います。クライアントの皆様の中には、自社独自のエグゼクティブ・コーチのリストを作成しておられて、コーチをご指名で依頼を受けることもあります。
そのようにエグゼクティブ・コーチングを使いこなしている企業の人事やHRBPの皆様からは、以下のように非常に具体的なご要望をいただくことがあります。
「エグゼクティブ・コーチングと並走して、新組織のチームビルディングを行ってほしい」
「前任者の影響が強かったため、関係性コーチングかチーム・コーチングを取り入れてしてほしい」
「相互理解の手法としてMBTIを使いたい」
このような要望をお持ちの人事の皆様は、エグゼクティブご本人とその組織に目指してほしい姿をイメージされていて、トップ個人への支援にとどまらず、メンバーとの関係性や、組織としての成長を側面支援しようという意図をお持ちのように感じます。PFCでは人事のご担当者や、時にスポンサーとなるエグゼクティブの上司の方も交えて議論を重ねて、取り組みのご提案をさせていただいています。
信頼できるスポンサー・チームの大切さ
このようにエグゼクティブ・コーチングは、経営人財にとって主要かつ最も有効な人財育成手段として人事・人財開発の皆様から支持を集めています。しかしいまだに、「コーチをつけられているのは本人に問題があるからだ」といったネガティブな認識を持つ人がいることも事実です。導入や活用に際して、エグゼクティブご本人の評判や信頼を損ねることがないよう、慎重かつ丁寧に進める必要があります。
そのためには、エグゼクティブが安心して新たな役割や自己成長にチャレンジできるよう、信頼できるスポンサー・チームがあることが非常に重要だと思います。エグゼクティブ・コーチングの当事者は、エグゼクティブご本人とエグゼクティブ・コーチです。一方、スポンサー・チームとは、彼らのエグゼクティブ・コーチングの取り組みを下支えする関係者です。エグゼクティブの成長に責任をもつご本人の上司、コーチングをアレンジする窓口になる人事ご担当者、そしてエグゼクティブ・コーチング提供側の弊社PFCのコーディネーターなどが挙げられます。
そして言うまでもありませんが、効果的なエグゼクティブ・コーチングの鉄則は、エグゼクティブ・コーチがコーチングの内容に関して守秘義務を持つことです。エグゼクティブがコーチに心を開いて包み隠さず話ができるからこそ、エグゼクティブ・コーチングが最高のチャレンジを生み出す機会になるのです。スポンサー・チームはエグゼクティブを信頼し、守秘義務を尊重し、最高のチャレンジを応援する役回りになります。
エグゼクティブご本人が上司や人事と率直に話せる場、安心してチャレンジできる信頼関係を作りましょう。エグゼクティブ・コーチングの成功は、実はスポンサー・チームが握っているのではないかと思います。PFCでは、スポンサー・チームとのコミュニケーションも大切にして、エグゼクティブ・コーチングをご提供しています。
PFCのエグゼクティブ・コーチングの詳細はこちら
大西 美穂(おおにし みほ)
株式会社ピープルフォーカス・コンサルティング
マネージング・コーディネーター